カテゴリ:Buttons( 4 )

セルロイドボタン

セルロイド製、くねくねと立体感のあるかわいいボタンたち。
ねじったパスタやプレッツェルを思わせる、なんだか美味しそうなボタンたちです。
不思議な形と独特な艶のある質感が魅力的で、心惹かれてしまいます。

c0334773_22094824.jpg


セルロイドは20世紀の初期~中期頃までは発色が良く、象牙などの質感を表現できる素材として眼鏡のフレームやおもちゃなどといった日用品に広く用いられてきましたが、可燃性が高いというデメリットが問題視され生産は急速に落ち込み、後発のより優れた合成樹脂素材にその地位を取って代わられました。

c0334773_22240269.jpg

中段、下段のボタンのように長い紐をくるくるとまとめたような形状のものはスパゲッティボタン、ヌードルボタン等と呼ばれているそうです。
セルロイド製のボタンは面白い形やリアリスティックなものなど、個性的なものがたくさんあって眺めていて楽しいです。

c0334773_22241630.jpg


[PR]
by iris-accessory | 2017-02-13 20:17 | Buttons

古いミクロモザイクボタン。ローマンモザイクと呼ばれるタイプのものです。
どの程度の年代のものかはっきりとはわかりませんが、20世紀以降のものと思われます。

c0334773_01243093.jpg

ミクロモザイクは、金属の土台に色ガラスの小片を数多く敷き詰めモチーフを描き出す手法である「ローマンモザイク」、大理石や半貴石等を薄く切り出し組み合わせて、黒大理石等の台座に埋め込みモチーフを造形する「フローレンスモザイク(ピエトラドュラ、ハードストーンモザイクとも呼ばれます)」の二つに大別されます。

c0334773_01243819.jpg

ミクロモザイクは17~18世紀頃、欧州各国、特に英国の貴族の子息がフランスやイタリア、ローマへと留学するいわゆる「グランドツアー」が盛んに行われるようになった際にその記念品として、遠方へも手軽に持ち帰ることのできるサイズのジュエリー等として制作されたものが流行のきっかけであったそうです。
その頃のものはローマの遺跡や風景を絵画調に非常に緻密に描写したものが多く、金細工の装飾で縁取るなど豪奢な作りでグランドツアーの土産品として一種のステイタスシンボルでもあったとのことで、現在でもアンティーク品として高値で取引が行われています。

19世紀に入ると、カラフルな色ガラスを用いた花柄のブローチ等がローマやヴェネチアでの一般的なお土産品として人気を集めたそうです。
このボタンも入手しやすくなったその頃以降のもので、貴族たちが手にしたような豪華さや絵画と見紛うような緻密さはありませんが、かわいらしい色使いと三つあるボタンでそれぞれ少しずつ違った色ガラスが使用されていて、お気に入りのボタンたちです。

c0334773_01244438.jpg

お花の部分は白い周辺部分より高さがあり、立体感があります。
また、手前の二つのボタンはそれぞれオレンジとブルー、赤と白、ピンクのミルフィオリが埋め込まれています。ごく小さく写真ではわかりにくいですがそれぞれきちんと五枚花弁のお花になっています。


[PR]
by iris-accessory | 2016-11-27 22:28 | Buttons

カットスチールボタン

カットスチールとは、ファセット(多面)カットを施した小さなスチール(鋼、鉄合金)のパーツの事です。ダイヤモンドの見た目を真似たものとして18世紀頃登場し、隆盛を極めましたがスチールは鉄を主成分としている為錆びやすく、高価だったこともあり次第に生産されなくなりました。19世紀の終わり頃まで生産されていたそうです。
私が所有している全面カットスチールで覆われた大きなボタンは19世紀フランス製のものです。

c0334773_14432390.jpg
c0334773_14433004.jpg


エナメルボタン

エナメル(七宝焼き)の技法は古く、紀元前の中近東にまで遡ります。金属の下地に釉薬を乗せ高温で焼き上げるという手法で、ブローチなど小さな装身具から壺や皿、香炉といった工芸品、家具などの大きなものまで作られるものは多岐にわたります。
長期間劣化せず美しさが半永久的に保たれるエナメルは、18~19世紀頃にはこういったボタンにも多く使用されていたようです。
こちらはエナメルにカットスチールを合わせたボタン。繊細な花々の絵付けが美しいボタンです。

こちらのボタンはおそらく19世紀後半頃の製作と思われます。
こういったエナメルボタンはこのボタンのようにカットスチールと組み合わせたもの、ペースト(カットを施したガラス製のストーン)で縁取ったものや金属の一部分にオープンワークを施したものなど華麗なものが多く、コレクターの方の収集品やネットショップ、オークションなどをたまに覗いては目の保養にしています。

c0334773_14443497.jpg
c0334773_14444417.jpg


どちらのボタンも現在ではほとんど製作されていないボタンです。特にカットスチールは失われた技術と言えるかもしれません。
縁あって私のもとに来たボタンたち。大切にしていきたいと思います。

c0334773_14451590.jpg
c0334773_14454134.jpg

[PR]
by iris-accessory | 2016-09-14 21:28 | Buttons

厳しい暑さが続いています。
そんな時届いたこちらの涼しげなボタンたち。まるでお花が透き通った氷に閉じ込められているようです。

c0334773_19340701.jpg

素材はルーサイト。(※ルーサイトとは元々はアメリカのデュポン社が特許を取得したアクリル樹脂を指したそうで、名称そのものは商標名ですがアクリル樹脂の一般的呼称として定着しているそうです。)
ヴィンテージものやファッションがお好きな方はよくご存知かと思いますが、ルーサイトは元々はガラスの代用品として使用されましたが、軽量かつ強度があり透明度が高く熱可塑形成、着色が容易な点などから40~60年代頃までアクセサリーやバッグの素材としても盛んに利用されていたそうです。

c0334773_19342096.jpg

本物のお花が閉じ込められているように見えますが、実は裏面からお花の形を彫り込み、その部分を彩色して作られています。いわゆるインタリオ(沈み彫り、裏彫り)の技法です。
reverse carved lucite 等の用語で検索しますと、ブローチやペンダントトップ、バングルなどご覧いただけるかと思います。
ブローチやペンダントトップなどアクセサリーではなく「ボタン」であると考えるとずいぶん手間がかかったであろうと感じてしまいます。その時代ならではといったものでしょうか。

c0334773_19342635.jpg

このところ、ボタンを少しずつですが収集しています。
元々はボタンをアクセサリー制作のための素材として使用出来ないかと考えていたのですが、ボタンというもの自体の魅力にすっかりはまってしまいました。
貝、水牛の角やボーン、メタル、ガラス、セルロイド、ルーサイト…材質もデザインも本当に豊富で眺めているだけでも楽しいです。
古いものや珍しいもの、貴重なものを色々見たり、入手出来る価格帯の気に入ったものを少しずつ購入したりしています。
アクセサリーとしてイメージが湧いたものは積極的に使用してみたいとも考えていますので、ボタンを使用して制作したアクセサリーを近いうちにご紹介出来ればと思っています。

c0334773_19344015.jpg

ボタンの裏面はこのような感じです。



[PR]
by iris-accessory | 2016-08-09 19:39 | Buttons